カラスのはやにえ

いま 我が家のお隣
Iさん宅の一階の屋根の上には
魚のあたまがのっかっている

カラスが運んできたらしい

美味しくなかったのか
魚の目を見ておじけづいたのか

理由はわからないが

取りにくる気配はない


気がついたのは三週間ほどまえ

冬という季節のおかげで
異臭も放たず 虫にもたかられず
日々 誰にも迷惑をかけることなく天日に干され
その姿をじりじり縮めつづけているあたま

朝 窓をあけるとき
昼 洗濯物を干すとき
夕方 雨戸を閉めるとき

ついつい気になり確認してしまう

あたまは

雨が降ると少し移動し

強い風が吹いた翌日には向きが変わっていたりして

ちょっとかわいいな

と思いかけてはっとする



情がわきかけている


あきらかに


あたまに

あたまは

Iさんのおうちの二階の窓からは死角にあたる場所にあるため
Iさん一家はまだ気づいていない

Iさんに会ったら教えてさしあげようとおもってはいるのだが
こんなときに限ってどうしてなかなか会わないもので
このままじゃあたまとわたしとの距離がちぢまってしまうじゃないか

あたまよ


名前はつけない


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